昨年8月半ばから産経新聞に連載してきた「あじさい日記」は、この4月末で終わります。
この小説は、新宿で開業している医師の夫、省吾が、偶然、妻の志麻子の秘密の日記帳を見つけるところから始まりました。
夫はそこに自分の浮気に怒り、嫉妬する妻の心情が赤裸々に記されていることに驚き、慌てます。
だがこの関係は後半、微妙に変化して、やがて志麻子は大学時代の恩師に惹かれ、恋するようになる。
そしていま、物語の最後の段階に近付いていますが、どのように収束するか、頭を悩ましています。
新聞連載する場合、多くの作家は1カ月から数ヶ月前の分まで書いているようですが、わたしはいつもぎりぎり。1週間も余裕があればいいほうなので、いまが一番苦しいとき。
でもこれが終われば、東京新聞から始まって、読売、日経、産経と、続いた新聞連載からも開放されます。このあと五月晴れの下で暢んびりできることを楽しみにしています。
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北海道生まれ。医学博士。1958年札幌医科大学卒業後、母校の整形外科講師となり、医療のかたわら小説を執筆。1970年「光と影」で直木賞を受賞。 1980年に吉川英治文学賞を、2003年には菊池寛賞などを受賞する。