この8月15日から産経新聞で再び連載をはじめる。
1月に日経新聞で「愛の流刑地」の連載を終えてから、ほぼ6ヶ月、この間いろいろ迷っていたが、最近ようやく構想ができあがった。
内容は、ある中年夫婦の妻が、夫の浮気の内容を詳細にメモしている。その手帖を夫が思いがけぬことから目にして驚愕(きょうがく)するところから小説は始まる。
それ以後、どう展開するかはこれからの問題だが、タイトルはいまのところ、「あじさい日記」にしようかと考えている。
いうまでもなく、紫陽花は梅雨どきに咲く花だし、花言葉は「移り気」または「心変り」である。
中年の夫と妻の揺れる心をどれくらい書き込めるか、確信はないが、現代の夫婦のありかたに一石投じるような作品にしたいと思っている。
いずれにせよ、これからまた新聞にしばられる日々が始まる。
北海道生まれ。医学博士。1958年札幌医科大学卒業後、母校の整形外科講師となり、医療のかたわら小説を執筆。1970年「光と影」で直木賞を受賞。 1980年に吉川英治文学賞を、2003年には菊池寛賞などを受賞する。