去年は「愛の流刑地」を連載中で、主人公の菊治の気持になって小説を書き続け、「青空の下、白球を追う」ような気分になれず、ゴルフはほとんどやらなかった。
だが今年1月に連載も終わり、その後、寒い日が続いたが、桜も散ってようやく初夏。
五月晴(さつきば)れのゴルフシーズン到来とばかり、久しぶりに文壇コンペに出る。
会は、東京、中日新聞、北海道新聞、西日本新聞など、3社が共催するゴルフ会。
三社連合なので、発音をもじって「サンシャイン、ゴルフ会」といって、名のとおり、いつも太陽が照って晴れていたのだが。
今年に限って、朝から雨。
それでも、午後から晴れるという予報を信じてスタートしたら、雨は激しくなるばかり、3ホールまですすんだところで、グリーンに水がたまり出し、バンカーも池になりかけたので、中止。
やむなく昼前から、ビールや酒を飲んでの懇親会。
ところで、せっかく用意された賞品はどうするか。
そこで、アミダで決めることになったが、面白いといえば面白いし、馬鹿げているといえば馬鹿げている。
くじを引いた結果、わたしは第4位。
まともにやれば最下位に近かったから、これはこれでよかったのか。
しかし、朝早くから出かけてすぐ中止になった欲求不満は大きく、これも菊治と冬香の恨みのせいかも。
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中国の対日感情は悪化の一途をたどっているようである。
私事で恐縮だが、つい最近、事務所の秘書が出版の件で中国に行ってきた。
これまで、わたしの本が中国で50冊以上出版されて書店に並んでいたが、それが現在はほとんどないとか。
わたしの本は、とくに反中国的なものではないから、これは小泉総理の靖国参拝などに反発した反日感情によるもの。秘書が宿泊したホテルでも、日本人ということで冷遇され、極力、日本語は喋らないように注意され、一般の中国人の態度もかなり冷ややかだったとか。この傾向はとくに北京で強く、上海ではいささかゆるいらしい。
わたしの本が中国で売れなくなること自体、たいした問題ではないが、現実に中国で仕事をしている日本企業にとっては、かなり重大な問題らしい。
テレビでは、つい最近、日本の議員団がまとまって靖国参拝するシーンをくり返し映して、反日感情は高まるばかりとか。
もともと、わたしは首相の靖国参拝には反対で、新聞や週刊誌にもその旨エッセイを発表しているが、今は一刻も早い小泉首相の退陣を望むだけ。
一国の総理である以上、まず国益を最優先に考えるべきで、餓鬼(がき)っぽい我を通すだけの総理なぞいらない。
今年、「世界で最も影響力のある人物100人」のなかに小泉首相が選ばれたようだが、たしかにこの人が東南アジアにおよぼす悪影響は、相当なものである。
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北海道生まれ。医学博士。1958年札幌医科大学卒業後、母校の整形外科講師となり、医療のかたわら小説を執筆。1970年「光と影」で直木賞を受賞。 1980年に吉川英治文学賞を、2003年には菊池寛賞などを受賞する。