あまりの寒さと、新聞小説が終った骨休めにハワイに行く。
この時期なら空いているかと思ったら、ホテルもゴルフ場も満杯に近い。
やはり日本が寒いからと思ったら、さにあらず。多くはアメリカ人。それも去年の夏のハリケーンの影響でフロリダ周辺の避寒地が打撃を受けたため、東海岸からもきているらしい。
それはともかく、ホノルルで三泊。久しぶりにゴルフをして夜はフレンチとイタリアンとステーキ。そしてアルコール。
おかげで日本にいるより疲れたが、気分の転換にはなった。
ハワイへ行く前、一日、熱海に行くが、かなりの寒さ。広大な梅園に行ってみたが、人だけで梅はまだ固い蕾(つぼみ)のまま。
かわりに枝ぶりを見るが、やはり淋しい。
以前から、「梅は本妻、桜は愛人」のイメージだと思っていたが、いまは本妻の梅がようやく咲きはじめたばかり。
本格的な春はまだ遠い。

幻冬舎の見城社長らと
一月末に「愛の流刑地」を書き終えて、いまは心身ともに一息つきほっとしている。
振り返ると、一昨年の十一月一日から今年一月末まで、十四ヶ月の長丁場、よく書き続けてこられたと、自分でもいささか驚いている。
むろん、これは多くの読者の励ましのたまもの、深く深く御礼申し上げる。
ブログでも、さまざまな意見があり、なかには批判的な、さらには揶揄するような意見もあったが、それはそれで刺激になり、さらにファイトをかきたてられて書くことがことができた。
とにかく、いまはまだぼうっとして、新しい小説を書く心境にまではいたっていない。
それより、「愛の流刑地」を読み直し、推敲して、五月初めには単行本として出版する予定である。長さからいって上下二巻になりそうだが、雰囲気のある装丁で、読み易い本にしたいと思っている。

北海道生まれ。医学博士。1958年札幌医科大学卒業後、母校の整形外科講師となり、医療のかたわら小説を執筆。1970年「光と影」で直木賞を受賞。 1980年に吉川英治文学賞を、2003年には菊池寛賞などを受賞する。